こんばんは。Aoiです。
一条工務店「i-smart」を建てて1月に引っ越して一度目の冬を越しました。
今年は最近稀にみる寒さの厳しい冬でしたが、全館床暖房が標準装備されている「i-smart」での暮らしは大変快適なものでした。丁度大寒波が来た時に引っ越ししましたので、引っ越し直後から大きな恩恵を感じました。
一条工務店と言えば、大手ハウスメーカーの中ではトップを誇る超性能(高気密・高断熱)×全館床暖房というイメージが強いですね。
本記事では全館床暖房について、
・実際に住んでみて感じた5つのメリット
・巷でよく言われるデメリットについて我が家ではどうだったのか
の2点について紹介します。
一条工務店「全館床暖房」の仕様
一条工務店の「全館床暖房」では温水式暖房パネルをほぼすべての生活スペースに敷設されます。以下の箇所以外には敷設されています。
・押入、システムクローゼット等の収納
・玄関ホール土間部分(寒冷地では入る場合もあり)
・システムキッチン、カップボード、トイレ等の住設部分
詳細仕様としては18mm厚のアルミパネルに内径10mmの給湯管が張り巡らされています。熱源は灯油と電気(ヒートポンプ式)があり、我が家ではヒートポンプ式となっています。
ヒートポンプ式では床暖房システムと連動した専用のエアコンが延床面積50坪につき1台つくようですが、我が家はZEH対応するために専用のエアコンではなく日立のエアコンが取り付けられ、別で床暖房の熱源専用室外機が設置されました。
この温水パネルにより、床から出る輻射熱によって家中が暖められるという仕組みになります。
輻射熱とは・・・遠赤外線の熱線によって直接伝わる熱の事。つまり、高温の固体表面から低温の固体表面に、その間の空気その他の気体の存在に関係なく、 直接電磁波の形で伝わる伝わり方を輻射といい、その熱を輻射熱という。太陽の自然な暖かさや、薪ストーブの熱なども輻射熱によるもの。
以下は我が家の床暖房パネルです。給湯管の溝がかなりの範囲で張り巡らされているのがわかります。
我が家の床暖房エリア分け
以下間取り図の赤線で囲ってある部分が床暖房の範囲になります。床暖房は各階4つのエリアに分けることができ、エリア毎に温度設定やタイマー設定等を変更することができます。このエリア設定が非常に重要で冷えやすいと感じる玄関ホールとお風呂場は独立させたほうが良いと思います。
↑1階の間取り 床暖房はLDK(床暖房1-A)、洗面所・トイレ(床暖房1-B)玄関ホール・脱衣所・お風呂(床暖房1-C)の3か所でエリア分け
↑2階間取り 床暖房は寝室・WIC・書斎(床暖房2-A)、ホール・トレイ・ユーティリティ(床暖房2-B)、子供部屋①(床暖房2-C)、子供部屋②(床暖房2-D)の4か所でエリア分け
実際に生活してみて感じたメリット
①他の暖房器具は不要
今までの冬の生活はあらゆる暖房器具を駆使して乗り切っていました。
アパート時代では基本はエアコンとこたつの併用。エアコンのない部屋では大変電気代の食うダイソンホットアンドクールを使用していました。実家では石油ストーブが基本ですぐ温まりたい!というときはこちらも電気代の食うハロゲンヒーターを使用しています。
そんないくつもの暖房器具を駆使して乗り切っていた冬を基本、床暖房のみで過ごせるというは革命的なことだと感じました。快適ですし、生活が楽になりました。
②基本つけっぱなしなので常に暖かい
温水パネル式床暖房では輻射熱の効果により構造躯体を暖めるため、時間がかかりますので、一度床暖房のスイッチを入れると常時入れっぱなしにする方が多いと思います。
そのため常に暖かい状態が保たれますので、今までの生活では帰ってきてエアコンをつけて部屋が温まるまで毛布にくるまったり、朝寒すぎて布団から出られない!ということがなくなり、生活がずいぶんと楽になりました。
③全ての部屋がほぼ均一の温度
アパート時代の間取りは2LDKでLDKのみをエアコン暖房で暖めていました。とてもエアコン1台ですべての部屋を暖めることはできませんでした。廊下が寒いのでドアを開け閉めするたびに冷気が床を這うようにLDKに流れてくるのを感じていました。
また、トイレやお風呂に入るのも寒さとの闘いでした。子供をお風呂に入れるのも寒いのでストレスを感じていたのではないかと思います。
一条工務店の「全館床暖房」ではほぼすべての生活スペースをカバーしていますので、トイレもお風呂も寒くないです。子供をお風呂に入れるのもずいぶんと楽になりました。
一条工務店では「暖かい場所から急に寒い場所に行ったときに起こりうるヒートショックの予防にもなる」というのをアピールポイントにしていますね。 まさにその通りだと感じています。
しかしながら床暖房を全館同じ温度設定にしても全館同じ室温になるわけではありません。冒頭でも少し書きましたが、玄関ホール等、どうしても他と比べて冷えやすいエリアがあります。
そういったエリアを区分けして温度設定を高くすることで全館ほぼ均一の室温にすることができます。住み心地に直結する重要なことです。詳細は以下記事をご参照ください。
④布団が不要
これまでは寝室に暖房器具がなかったため、毛布と羽毛布団を重ねてかぶって寒さを凌いでいました。朝は寒さのピークですが、もちろんなかなか出られない状態でした。
一条工務店の「全館床暖房」では寝室ももちろん範囲になりますので、常時暖かい状態となり我が家では毛布のみかぶって寝ていました。薄めの布団のみだけでも十分です。温度設定によってはタオルケットのみで全然大丈夫だと思います。朝起きるのもずいぶんと楽になりました。仕事も遅刻せずに済みます。
これによって洗濯の負荷も下がり、生活が楽になりました。
⑤電気代が安い
アパート時代の電気代+ガス代と比べて安くなっています。1,2月は2万円オーバーとなっていましたが、一条工務店の家では2万円は切っています。
倍の広さになってこれだけ快適になっているにも関わらず、安くなっていることに驚きました。具体的にどれだけの電気代・消費電力があるのかについては来冬データを取って公開したいと思います。
ちなみに下記にて消費電力を参考までに公開します。床暖房設定は27度(玄関ホールのみ29度)となります。
3/30 晴れ 最高気温:14度 最低気温:6度 ⇒ 消費電力:2.67kWh
3/31 晴れ 最高気温:14度 最低気温:2度 ⇒ 消費電力:2.78kWh
これをどう感じるかは人によるところだと思いますが、私はそこまで消費電力は高くないなと感じました。それにしてもエコキュートの消費電力が凄まじいです。お湯を生成するのにどれだけの電気を使っているのか。。お湯を極力使わないようにすることが省エネに繋がるかもしれません。
もちろん外気温が低い状態だと消費電力も上がってきます。来シーズンどのような状況になるか見ていきたいと思います。
巷で言うデメリットについて感じること
①乾燥する
よく一条工務店の家は床暖房の影響で冬場乾燥がひどい!とか加湿器必須!とか言われます。ネット上でも言われますし、実際に建てられた人に話する機会があったときも言われていました。しまいには我が家の担当してくださったベテラン棟梁も同じことを言われていましたし、とにかくよく耳にする話です。
ツーバイ工法×全館床暖房の影響で乾燥気味になるには間違いないですが、別に一条ハウスだから乾燥するわけではなく、冬季の乾燥した外気が取り込まれることによって室内も乾燥するという理屈になります。
一条工務店の公式では「温水パネル式床暖房は輻射熱方式の風のない自然な暖かさでエアコン暖房よりも肌が乾燥しにくい」という風に書かれており、実際に温風が直接当たるエアコンのほうが乾燥を促進するのではないかと感じています。
ちなみに我が家では乾燥するということは全く当てはまらず、加湿器は一切使用していません。これは我が家の住む富山県が冬季の湿度が他県と比較して非常に高いためだと考えられます。
洗濯物がすぐに乾く!ということもよく聞きますが、我が家では厚手のものは半日経ってもあまり乾かずにランドリールームには除湿器を使用することもありました。
冬季の湿度が高めに出る日本海側に位置する地域の方は同様の状況になる可能性がありますので、加湿器の購入は実際に住んでみてから決められることをおすすめします。
②Wi-Fiが一階と二階で届きにくい
全館に敷設された床暖房アルミパネルの影響で1階と2階のWi-Fiが繋がりにくくなります。しかし、ルータの配置が功を奏してこれも我が家では当てはまらずに2階のWi-Fi ルータ1台で全館賄っています。
ただ、速度の低下は見られましたので中継器を置くなど対策を予め考えておく必要があると感じています。
③生ものが腐りやすい
生ものをそのまま置いていると腐りやすいです。24時間20℃オーバーの環境は彼らにとっては異常なのでしょう。
実際にバナナを置いていると1週間も経たずにダメになりました。
対策としては床下点検口に保管することやオプションで床下収納を採用して保管することです。
④瞬発力がない
床下の水配管を暖めることで発生する輻射熱によって室温を温めるといった一条工務店の床暖房ではエアコンやストーブといった他の暖房器具と比較するとどうしても室内を暖めるのに時間がかかります。
しかし床暖房稼働開始時期を早めることでそれほどエネルギーを使わずにすぐに家中を暖めることができます。外気温がそれほど低くない状況では電気代もそれほどかかりません。以下記事は我が家の床暖房開始時期と暖めるのにどれほど時間がかかったのか、電気代はどれほどなのかを紹介しています。
まとめ:全館一定の室温となり生活が非常に楽になった!
今回は一条工務店「全館床暖房」を1シーズン生活してみて感じたメリットと巷でよく言われるデメリットについて感じたことを書きました。
一言で言うと生活がずいぶんと楽になりました。
宿泊体験の一日でもその快適さは実感できましたが、長期間生活してみてさらに快適さに気づくことが多々ありました。
もうこの生活を体験すると前の生活には戻れなさそうです。
ただ快適すぎるが故に以下のようなデメリットも感じております。
【実際生活してみて感じたデメリット 】
①意外と暖かいと感じない場所もある
②涼む場所がない
③寒さに弱くなる!?
④床に物が置けない
【デメリットとまではいかないけれど精神的につらいこと 】
①鍋が恋しくない
②日本の冬、こたつがいらない
以下記事にて紹介しています。合わせてお読みいただければと思います。
本日は以上になります。