こんばんは。Aoiです。
太陽光発電の買電価格が大幅に下落しており、メリットが少なくなってきている昨今ですが、導入に足踏みされている方も多いのではないでしょうか?
今回は一条工務店の太陽光発電システムを搭載した我が家での1年間の発電実績と初期投資に対しての回収シミュレーションについて紹介します。また、太陽光発電の売電以外のメリットと懸念されるデメリットについても合わせて紹介します。
我が家の基本情報
住宅会社:一条工務店(i-smart)
住まい:富山県
地域区分:Ⅳ地域
生活スタイル:夜型
延べ床面積:約35坪
家族構成:夫婦と息子の3人家族
屋根方向:0度(南)
屋根勾配:1.5寸
容量:10.5kW
雪止め:有
買取方式:余剰電力買取(22.68円/kWh)
一条工務店算出の発電シミュレーション
我が家の太陽光発電容量は10.5kWで余剰売電22.68円/kWhとなります。
一条工務店が算出した発電シミュレーションでは売電と自家消費分を含めて年間192,451円が得られる金額としています。
我が家では太陽光発電システムを搭載するのに税込みで3,365,820円かかりました。経年劣化を無視して単純計算すると17.4年で元が取れることになります。
一条工務店ではこのように金利1%での支払いシミュレーションを行っています。11年目以降では経年劣化を見越した計算を入れています。
現在は売電価格がかなり下がってきていますが、パネルの価格を抑えて大体20年ぐらいで元が取れるように調整しているようです。
それにも限界があり、電気代も上がってきており、売るよりも買う電気のほうが高い状況になってくると蓄電池の提案に力を入れていくようです。
1年間の太陽光発電実績まとめ
2018年3月~2019年2月までの1年間の太陽光発電実績をまとめました。
純粋な売電額は229,102円で自家消費分を換算して合計すると264,598円となり、対シミュ比127%という嬉しい結果になりました。
一条工務店の発電シミュレーションは低く見積もっていると聞きましたが、その傾向が我が家にも出ました。
我が家は北陸電力と契約しており、昼間の電気代は以下の通りです。
夏季(7~9月):34.31円/kWh
その他季節:24.61円/kWh
ウィークエンド(土日祝日):19.28円/kWh
自家消費分の計算方法としてはウィークエンドは全体の1/3として以下のように計算しました。
夏季(7~9月):34.31円-(34.31円-19.28円)×0.3=29.801円
その他季節:24.61円-(24.61円-19.28円)×0.3=23.011円
こちらは発電量実績とシミュレーションを比較したグラフです。ほとんどシミュレーションを超える結果となっていますが、冬季(12~2月)ではシミュレーションより低い数値となっています。たしかに積雪で何日か発電が止まっていましたが、今季は雪の少ないシーズンだったので、冬季のシミュレーションは甘くなっているなと感じました。
逆に夏季(6~8月)は発電効率が悪化すると見ているのか、厳しめに見積もっており、結果として1年の通してシミュレーションよりも発電量実績のほうが良い結果となりました。
経年劣化1%での太陽光発電初期投資回収予測
今回の実績を基にパネルの経年劣化を年間1%として初期投資の回収シミュレーションをしてみました。
14年目にして回収し終わり、20年目の時点で利益は1,452,326円となりました。
正直、最初20年の支払いシミュレーションを見せられたときはどうしようかと悩みましたが、この計算結果を見て搭載してよかったなと思っています。
今後、ここまでうまくいくかは定かではありませんが、希望を持てました。
みなさんも実績を基に計算してみると希望を持てるかも?しれません。
太陽光発電を搭載することで他に得られるもの
太陽光発電を搭載することで売電で得られるお金以外にも得られるものがあります。
①ZEH補助金
我が家は75万円の補助金を得ることができました。2018年度の補助金は70万円となっています。
②市からの補助金
市から太陽光発電システム設置補助金として5万円を頂きました。
③屋根のメンテナンスが不要
一条工務店では屋根一体型の太陽光パネルとなりますので、屋根のメンテナンスが不要となります。このメンテナンス費用は想定以上にかかります。塗装で数十万円、カバー工法・葺き替えになると100万円以上かかることもあります。かなりのメリットになります。
太陽光発電を搭載することでの懸念事項
①積雪による発電停止
積雪があると発電は一切しません。安全面から我が家のように雪止めをつける方が多いかと思いますが、そうすると積雪が残り続け発電停止が長期間に及びます。
今シーズンは暖冬の影響でまだ雪が少なかったのでよかったのですが、昨シーズンの厳しい冬だと常に積雪がある状態が続き、1か月以上発電しないということも考えられます。実際に昨年の2月は一切発電していませんでした。
降雪の多い地域の方はかなり大きな懸念事項として捉えましょう。
②太陽光パネルの破損による発電量の低下
何らかの要因パネルが破損したり擦れたりしてしまうと発電量の低下は免れません。台風によって小石等が飛んでパネルに当たるということも考えられます。子供たちが野球をしていてボールが飛んできてパネルに当たるなんて漫画みたいなことも起きるかもしれません。私は怒らないようにします。
先ほど経年劣化1%でのシミュレーションをしましたが、これが起きるとさらに劣化が進み、初期投資の回収が遅れることになります。
パネルを一部交換となるとさらに余計な費用がかかってしまいます。
③パワコンの故障
パワコンの寿命は10~15年と言われており、故障した際の修理費用は部品交換のみだと数万円で済みますが、本体を丸ごと交換となると30万円ほどかかります。この費用を頭に入れてシミュレーションをする必要があります。
まとめ:太陽光発電導入には総合的に判断が必要!導入する際には方式の検討を
今回は一条工務店太陽光発電の1年間の発電実績をまとめて紹介しました。
実績とのシミュ比127%、経年劣化年間1%で計算すると20年間で約120万円が得られるという嬉しい結果となりました。
補助金が出ることや屋根一体型パネルであれば屋根のメンテナンスフリーになるといったメリットも挙げられます。
ただ、発電においては毎年ここまでの良い結果になるとは限らず、積雪による長期間の発電停止やパネル破損による発電量の低下、パワコンの故障等、懸念事項も多いです。
特に現在は売電価格が下がっており、固定価格買取制度開始の平成24年と現在を比較すると10kW以上全量買取で40円→14円になっています。その分、パネルの価格も下落していますが、昔ほどのメリットは得られないため、太陽光発電を搭載するのに足踏みする方も多いかと思います。
逆に買電価格は上がっていますので全量買取よりも我が家のように余剰電力買取のほうがメリットは出やすくなります。売るよりも買う電気のほうが高くなると蓄電池を導入して全量自家発電に回すという時代が到来しつつあると感じています。
いずれにしても地球環境のためにも太陽光発電は導入を前向きに検討すべき設備だと感じている次第です。