こんばんは。Aoiです。
一条工務店と言えば「家は性能」の謳い文句を思い出しますよね。でもこの性能ってどれほど凄いのか最初はいまいちピンと来ていませんでした。公式で数値は出していますが、他社よりも良いということしかわからず、「実際どうなの?」と感じられている方も多いのではないかと思います。
今回は一条工務店の超性能が他社と比べてどうなのか?ということを我が家の冷暖房費の実例を踏まえて紹介します。
一条工務店の性能数値について
一条工務店の「i-smart」における、各性能の数値は以下のようになります。
熱損失係数(Q値)・・・0.51W/㎡・K
相当隙間面積(C値)・・・0.59㎠/㎡
外皮平均熱貫流率(UA値)・・・0.28W/㎡・K
この数値は大手のなかだとすべてトップクラスとなります。
各数値について解説していきます。
Q値について
公式HPでは以下の通り、「国の基準の5倍の性能だから冷暖房費が1/5になります!」と書いてありますが、どこと比較するかにもよりますが、実態はここまで顕著な差は出ないと思われます。
(そもそも25.2万円に対して冷暖房費が1/5で3.8万円になるというは計算が間違っているような。。謎です。。)
この公表Q値はモデルケースで延床面積45坪となっており、なかなか単世帯では一般人には建てられないレベルの広さとなっています。2世帯住宅レベルの広さです。Q値は熱損失量を床面積で割ることから、床面積が広ければ基本数値が良くなります。
また、住宅の熱損失は間取りや窓の大きさや玄関ドアの性能等によっても変わるため、実態Q値はこのモデルケースよりも悪くなると思われます。
次に比較対象としている次世代省エネ基準(Q値:2.7)は下表の通り平成11年に制定された省エネ基準の寒冷地外の数値となっています。
※現在は平成25年に改訂されて基準値がQ値からUA値に変更となっている
実際、各ハウスメーカーの公表Q値は2程度になっていることが多いです。ZEH対応ならもっと良くなります。
木造住宅で高断熱を売りにしているところでも付加断熱工法で地域区分1の北海道の基準1.6と同等程度を狙っているところも多いです。
この北海道基準と比較して一条工務店のQ値を少し悪くして見ても、2倍程度の性能差は出るため、素晴らしい性能であることは変わりないですが、一条工務店公式HPの「5倍の性能!」というのはかなり盛っているということがわかります。
次に実際に我が家の冷暖房費はどの程度なのかを紹介します。「i-smart」で建坪は35坪、2階建てとなります。
一番寒さが厳しい1月の全館床暖房の電気使用量は約400kWh、電気代は9,800円となっています。
暑さが厳しい7月での全館冷房用のエアコン電気使用量は約170kWhとなり、電気代は約5,800円です。
以下は1年間の冷暖房費の電気使用量と電気代をまとめたものです。
年間約54,000円かかっている計算となります。仮に北海道基準のQ値1.6程度の住宅に住み、約2倍の電気代がかかるとして、30年間で計算すると約162万円のメリットが創出できます。
また、我が家は全国で電気代最安値の北陸電力のため、他の地域ではさらにメリットが大きくなるかと思います。
一条工務店公式の他社との冷暖房費比較で「1/5になります!」は言いすぎな面もありますが、冷暖房費が他社と比べてかなり抑えられるのは事実で、コストパフォーマンスの良さがわかります。
「他社よりも建物価格が高いじゃない!」となってもランニングコストがこれだけ下がることがわかれば許容できるかもしれません。
私は家を建てる前アパートに住んでおり、広さは今の家の半分程度で冷暖房間欠運転で過ごしていましたが、当時の電気・ガス代と比較すると今のほうが全体の電気代は安くなっています。驚きです。
C値について
C値こそ重要ということは当ブログで繰り返し伝えてきました。上述したQ値もC値がしっかりと確保されていないと真の断熱性能が発揮できません。換気性能や壁内結露の懸念も出てくるため、住宅の耐久性にも関わってきます。
平成25年度に改訂された省エネ基準でC値の基準が消失しました。各ハウスメーカーでは気密測定どころかC値を公表しないところが多く、その点一条工務店ではC値を公表し、全棟気密測定でC値を保証しているため、安心感が強いです。
枠組壁工法(2×6)のため気密が取りやすいということもありますが、我が家の上棟時にも確認できましたが、パネル間は気密テープやコーキング材で気密処理をしっかり行っており、現場の意識が高いなと感じました。
気密測定をすることがこのような意識改革にも繋がっているのではないかなと思っています。
UA値について
平成25年度省エネ基準で断熱性能を表す指標がQ値からUA値に変更されています。
しかし、UA値は参考程度にしておいたほうが良いです。熱損失量を外皮熱貫流率で割る計算ですが、Q値のほうが床面積で計算するのと換気効率も含めた計算となるので、全体のバランスが確認でき、断熱性を表す指標としては優れています。
まとめ:安定した超性能で冷暖房費が大幅に下がる
今回は一条工務店の超性能について、他社と比較してどうなのか?冷暖房費がどれほど下がるのか?という点について紹介しました。
他社と比較して性能(Q値、C値)が良いため、冷暖房費が大幅に下がり、全館床暖房・全館冷房を実施してもそこまでの電気代がかからず、「快適で健康的な生活を省エネで過ごせる」という点が一条工務店のメリットと言えます。
住宅会社を選ぶ際は価格だけでなく、性能比較による冷暖房費の効果も考慮して検討してみてはいかがかと思います。
本日は以上です。