こんばんは。Aoiです。
家づくりにおける最重要ポイントは資金計画ではないでしょうか。いくら建てたい理想の家のイメージがあってもお金が準備できなければ買えません。
我が家では想定外の費用が重なり、当初想定していた予算より超過となってしまいました。建物以外にこれほどの費用がかかるということを全く知りませんでした。
本記事では我が家で建てた一条工務店「i-smartⅡ」の建設費用(坪単価)及びその他にかかった費用について実例を紹介します。かなり細かいところまで紹介します。
坪単価に含まれる建物本体価格も重要ですが、それ以外の費用を把握することが重要となります。 坪単価で家は建てられません!
※2022年現在では材料費の高騰から坪単価の値上げとなっています。最新情報は最寄りの営業所に確認お願いします。
一条工務店の変わった見積算出方法について
一条工務店では建物本体工事が「施工面積✖㎡単価」で計算されます。
他社であれば、建物本体工事の詳細ー例えば各設備、床材等の価格を開示していただけますが、詳細見積の提示はありません。
シンプルで良いと思う方もいれば、価格の妥当性がわからずに不安になる方もいるのではないでしょうか。予算が立てやすいとは思います。
また、住宅会社では当たり前になっている「値引き」が一切ありません。あるとしても紹介割引ぐらいです。これはすべての施主が公平になるので、とても良いことだと感じています。一条工務店も一定の利益を得られるので、Win-Winです。
一条工務店各商品の坪単価について
2021年の最新情報となります。坪単価は地域や施工面積、2階建てか平屋かでも変動しますので、あくまで参考としてください。正確な情報が知りたい場合は、お近くの一条工務店展示場等に確認ください。
①アイ・スマート:65~70万円
②アイ・キューブ:63~68万円
③アイパレット:80~90万円(建売住宅のため込々単価)
④グラン・セゾン:68~73万円
⑤セゾンA:58~63万円
⑥セゾン:60~65万円
⑦ブリアール:60~65万円
⑧百年:70~75万円
一条工務店各商品の坪単価と仕様・特徴をまとめた表は以下の通りとなります。
以下記事で詳しく紹介しています。
我が家の基本情報
地域:富山県
メーカ:一条工務店FCタカノ一条ホーム
商品名:i-smartⅡ
施工面積:115.93㎡(約35坪)
仮契約:2017年2月
引渡し:2018年1月
断熱仕様:床・・・高性能硬質ウレタンフォーム140mm
桁上・・・高性能硬質ウレタンフォーム235mm
壁・・・高性能硬質ウレタンフォーム50mm(外)+140mm(内)
窓まわり・・・高性能樹脂サッシ+防犯ツインLow-Eトリプルガラス
※この時期はフィリピン工場火災の影響で断熱材は一つ前の仕様であるEPSになっている家もあります。その分坪単価は減額されたようです。
一条工務店とFCであるタカノ一条ホームの違いについてはこちらをご参照ください。
価格に関わるところは以下の違いがあります。
費用総額の内訳
内訳は大きく以下5項目となります。
(1)建物工事費用
(2)外構工事費用
(3)上下水道関連費用
(4)その他費用
(5)後日戻ってくるお金
順に詳細を説明していきます。
(1)建物工事費用
合計で34,164,344円となりました。これは一条工務店(タカノ一条ホーム)への支払い総額となります。支払総額を坪単価で計算すると97.6万円となります。
建物工事費用の項目別の比率は上図のようになります。公表されている坪単価で表される①建物本体工事が全体の7割にも満たず、3割以上はその他の費用がかかっています。
内訳は以下7項目となります。
①建物本体工事(㎡単価及び坪単価)
合計:23,949,167円
坪単価:68.2万円
㎡単価:206,583円
計算式は以下の通りとなります。
115.93㎡(施工面積)✖206,583円(㎡単価)
②建築申請・その他業務諸費用
合計:349,100円
内訳は以下の通りです。
建築確認申請書費用:30,000円
建築工事手続諸費用:139,100円
住宅性能証明書:80,000円
ZEH支援事業申請図書作成費用:80,000円
③付帯・屋外給排水・雨水排水・浄化槽・ガス配管工事
合計:934,200円
内訳は以下の通りです。
共通仮設費:300,000円
屋外給水設備工事:216,200円
屋外排水設備工事:230,900円
屋外雨水設備工事:187,100円
④標準仕様外/太陽光発電関連
合計:5,774,685円
内訳は以下の通りです。
外観のオプション(13点):4,593,200円(太陽光発電システム含む)
内装のオプション(11点):445,000円
電気・水回りのオプション(10点):736,485円
事前に把握はしていましたが、土地の改良に関わる費用(地盤改良)が合計で754,200円かかりました。隣の家はグレーゾーンだったが地盤改良しなかったとのことで、一条工務店は地盤に関してはかなり厳しめに見ています。
また、初期投資目的である、太陽光発電システムにて3,116,500円かかっており、全体の約54%を占めています。一条工務店では屋根一体型の太陽光パネルとなっており、大容量のパネルを搭載できるのが魅力の一つであります。
この二つがなければ1,903,985円となっていました。
・オプションの採用~外観編~ 一条工務店・i-smart - Aoiのi-smartで快適ライフ
⑤預り金
合計:800,000円(後日清算され余った分は戻ってくる)
当初想定していた主な内訳は以下の通りです。
土地家屋調査士:150,000円
司法書士:80,000円
建築工事請負契約書印紙代:10,000円
追加変更工事請負契約書印:10,000円
設計業務受託契約書印紙代:200円
工事管理業務受託契約書印:200円
設計業務報酬:64,800円
工事管理業務報酬:43,200円
地鎮祭設営費:55,000円(我が家では結局行わず)
⑥出来高清算の値引き
合計:-173,500円
内訳は以下の通りです。
残土処理費:-115,000円
根入れ工事:-48,000円
ポーチ階段追加:-10,000円(深基礎で追加予定だったものが外構で土間コンクリートの水勾配を付けるため結局不要になった分)
⑦消費税
合計:2,530,692円(8%)
消費税だけで車が買えますね。。衝撃。
(2)外構工事費用(一条工務店提携業者)
合計で2,160,000円となりました。
内訳は以下の通りです。
①土間コンクリート:578,950円
②アプローチ工事10.5㎡:185,250円
③カーポート設置 2台分 積雪1.5m対応:480,000円
④砂利敷き:187,300円
⑤花壇設置:172,820円
⑥入口工事:24条申請 開口部6m:315,000円
⑦重機回送費:30,000円
⑧諸経費:160,680円
⑨値引き:-110,000円
⑩消費税:160,000円
一条工務店提携の業者に依頼しました。
外構工事の図面と費用を抑えるために行ったことについては以下をご参照ください。
(3)上下水道関連費用
合計で970,560円となりました。
こちらの項目は自分で業者及び市に支払いしました。 内訳は以下の通りです。
上水道引き込み:520,560円
下水道受益者負担金:450,000円
上水道はすでに引き込んである土地の場合は不要な項目になります。
下水道受益負担金とは下水道整備された地域に住む場合、土地の所有者は下水道建設費の一部を負担しなければなりません。地域によって変わってくると思われます。
(4)その他費用
合計で1,175,106円となりました。
内訳は以下5項目となります。
①カーテン(一条工務店提携業者)
合計:41,476円(取り付け費込み、税込み)
カーテンの種類:ミラーレースカーテン
取付場所:LDKの3カ所
取付位置:枠内天付
一条工務店提携の業者に依頼しました。そもそも一条工務店には標準でハニカムシェードなるものが取り付きますのでカーテン不要という方もいらっしゃると思います。
②引っ越し費用
合計:27,000円(税込)
アート引越センターに依頼しました。驚愕の安さでしたが、大変高品質な作業をしていただきました。
③火災保険
合計:102,230円(税込)
10年分支払いました。地震保険はなしです。
④住宅ローン関連
合計:712,800円(税込)
我が家ではじぶん銀行変動金利にて33,000,000円借り入れました。支払い期間は35年ですが、繰り上げ返済で25年で返済しようと計画しております。事務手数料が借入金額に対して2.16%(税込)かかります。
⑤フロアコーティング
合計:291,600円(税込)
フロアコーティングって何?と思われる方も多いかと思います。簡単に説明するとフローリング表面に薄い樹脂膜を形成し保護するものです。
耐摩耗性、撥水性、防汚性等が高くなり、ワックスと違って耐久性も長いため、長くきれいな状態が続きます。グリップ性もよくなりますので小さなお子さんやペット飼われている方にオススメです。
一条工務店標準の床材であるEBコートフローリングは傷つきやす・滑りやすいので施工することにしました。施工業者は森のしずくさんに依頼しました。
・【一条工務店】EBコートフローリングにフロアコーティングは必要?メリットとは?森のしずくショールームに行ってきた - Aoiのi-smartで快適ライフ
・森のしずく「フロアコーティング」施工して1年経過!本当に必要だったのか?住み心地レビュー - Aoiのi-smartで快適ライフ
(5)後日戻ってくるお金
戻ってくる費用が合計で1,197,410円となります。
意外と大きいです。内訳は以下の5項目となります。
①預り金清算分
合計:397,410円
入居して1か月後に振り込まれました。
②ZEH補助金
合計:750,000円
入居して2か月後振り込まれました。ZEH申請するためにかかった費用としては以下があります。
※2018年度では補助金は70万円となっています。
オリジナルHEMS:100,000円
エアコン工事(RAYからの差額):166,000円
ZEH申請費用:80,000円
合計:346,000円
一条工務店では標準仕様がZEH要件を満たす仕様となっており、ほぼ追加費用なしでZEH申請することができます。現在は標準のRAYエアコンもZEH対応しており、エアコンの差額分を支払う必要もなくなっているようです。
③太陽光発電システム設置補助金
合計:50,000円
こちらは市から交付されました。
④住まい給付金
収入に制限はありますが、消費税増税に伴って最大50万円の「住まい給付金」を受け取ることができます。
出典
⑤住宅ローン減税
住宅ローンを組まれた場合に以下の内容において減税を受けることができます。
・毎年の住宅ローン残高の1%を10年間、所得税から控除(10%引き上げに伴い3年の延長)
・所得税で控除しきれない分は住民税からも一部控除
・住宅ローンの借入れを行う個人単位で申請
支払期日
一条工務店では以下の通り支払期日が設けられています。
仮契約時:契約金として100万円
工事着工まで:着手金として総額の1/3
上棟まで:着手金として総額の1/3
引渡しまで:残金
住宅ローンは引き渡し後に振り込まれるため、それまでの間の支払い分は準備しなければなりません。我が家では身内から借用することができましたが、つなぎ融資が必要となる方はその金利で更に費用が嵩んでしまいます。
まとめ:坪単価には含まれない費用の全貌を把握することが重要!
今回は注文住宅で家を建てるにはいくら必要になるのかということを我が家で建てた一条工務店の「i-smartⅡ」での実例にて紹介しました。
ここまで書いてきた各費用をまとめると下表の通りとなります。
(1)建物工事費用(2)外構工事費用(3)上下水道関連費用(4)その他費用の小計は38,470,010円となり、そこから(5)後日戻ってくるお金を差し引いた合計は37,272,600円となります。
仮に費用総額を坪単価で計算すると106.4万円となりました。
自分でまとめてみてこんなにかかっていたのか!と驚愕しております。。建売住宅や中古住宅と違い、注文住宅は割高に感じます。
ここからさらに土地を購入されるという方や家具や家電などを新調される方は費用が膨らみます。我が家の場合、土地を所有していなければ一条工務店では建てられませんでした。
かなり高いと感じられる方もいたかと思いますが、一条工務店では標準仕様が充実していますので価格以上の価値があると思っています。
全館床暖房、他社が追従できない超断熱仕様、熱交換式の第1種換気システム、グレードの高い住設等々。。実際住んでみて非常に快適な生活を送っています。
一条工務店「i-smart」充実の標準仕様の紹介、住み心地については以下の記事でまとめていますので合わせてお読みいただければと思います。
・充実!?の標準仕様について紹介~一条工務店・i-smart~ - Aoiのi-smartで快適ライフ
・【一条工務店】「i-smart」住み心地総括:住んで1年経った感想!一条工務店は本当の健康住宅 - Aoiのi-smartで快適ライフ
私が何より重要だと感じたことは最初に仮の間取りで見積を取得する際に初回見積に想定される費用がどれだけ枠取りとして算出されているかです。坪単価には含まれない費用が非常に多く存在します。
例えば上水道引き込みや下水道受益者負担金の費用は見積を安くするために入れない営業さんもいるかもしれません。土地の状況によっては地盤改良や深基礎が必要となる場合もあります。
こういった想定外の費用に振り回されないように、しっかりと資金計画を行い、住宅ローン返済で生活が苦しくなったり、返済不能に陥らないようにしましょう。
本日は以上です。
・【注文住宅】忙しい方におすすめの一括見積サービス:タウンライフ「家づくり計画書」を利用してみた感想 - Aoiのi-smartで快適ライフ
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一条工務店 間取り紹介
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